洟(はな)

詩人の首を曲げさす蓄膿。
何を吐き出そうにも。
虚飾になるのに苛まれて。
「どうにもつまらない。chaosのようだが。」
とひとりごちる。
それから燃ゆる膜から。
燃えかすが生まれるばかり。
果てない徒労。

詩集のペエジで鼻をかむ!!!!!
くしゃくしゃになった文字だ。
粘ついた洟にまみれ。
比喩という比喩がじわりと濡れ。
上滑りした無駄な言葉たちよ。
さようなら。

お前の言葉も。
私の言葉も。
どの述懐も呪術になりそこなう。
どうにもならず。

ずずずずずずずず
ずびびびずびず

洟をすする。
黄色く濁った観念。
まだ溜まっている。
嫌な感じ。
乾いた咳を繰り返し。
えずいた。

——アア、コレモコレデ結局外連味ナノダ。
費ヤシタアラユル思考ノ、セメテモノ供養ノタメニ。
合掌。(手を合わせ鼻を抑えてそれから……)